生存保障の核2007年01月16日 08:01

 周知のことだろうが、整理してみる。現在、核弾頭を付けた弾道ミサイルを持っているのは、米・英・露・仏・中・インド・パキスタンの7カ国である。核実験成功の時期は、米の1945年7月からパキスタンの1998年5月まで、約半世紀の開きはあるが、上記の順で「核保有国」になっている。
 このほかに、イスラエルが核ミサイルを隠し持っていることは、公然の秘密だ。イスラエルは、フランスの支援で1960年代から開発を始め、先ごろオルメルト首相が記者の“ひっかけ質問”にはまって、保有を認める返答をしたが、騒ぎらしい騒ぎにもならなかった。従って、イスラエルを含めれば、「核保有国」は8カ国になる。
 この仲間になろうと、躍起になっているのが北朝鮮だ。北朝鮮は、核兵器を持つことが、自立した主権国家の資格であるとの考えに立ち、国民の生活を犠牲にしてまで核保有に固執している。
 運搬手段の方は、すでに1998年4月に、日本の上空を超えて太平洋上へ「テポドン」ミサイルを飛ばし、昨2006年7月5日には沿海州沖に、射程4,000~6,000キロと推定されるICBM(Inter-Continental Ballistic Missile)=大陸間弾道弾「テポドン2」を含む7発の中長距離ミサイルの発射実験をしたことは記憶に新しい。ただ、「テポドン2」の成功は疑問視されている。また、核爆弾については、昨年10月9日、咸鏡北道の山中で地下実験に成功したと発表しているが、これも専門家は完全な成功とはみていない。
 従って北朝鮮は、まだ「核保有国」とは言えない。しかし、国家経済を保つことができれば、2~3年後には名実ともに保有国になるとみられる。さらにイランが、イスラエルに対抗する動機から、核開発を進めているが、核ミサイルを持つまでには、さらに年月を要するだろう。
 保有国が増えたのは、「核の抑止力」を認める国が増えたからだ。武器の本質として、先に持った国が、後発国の保有を抑える努力は、所詮虚しい。自立を目指す北朝鮮も、核保有を諦めるわけがない。彼らには、核は生存の保障なのだ。(;)